別記事の
では iPhone 3GS を使っている。 3G に比べると 3GS では電子コンパスを内蔵しているため、 GPS、ナビゲーション、AR(拡張現実。例:ToriSat、セカイカメラ)と相性がよい。 が、これらのソフトは電力消耗が激しい。 液晶画面を表示させるカメラと併用すると、あっという間に電池がなくなる。 がんばっても数時間の片道がせいぜいである。 手元には昔のロボコンに使ったラジコン用のニッカド電池がいくつもあるので 流用できないかと考えた。 また、ニッカド電池でうまくいくようなら、自転車のダイナモから電源を取れないものかと思う。 世間ではエネループのUSB端子の充電器を使うことが多いようだし、 自転車のダイナモとしての製品もあるらしい。 手元にあるもので、ちょっとした実験・工作ということで考えてみる。
「iPhone 充電 回路」でググってみると、トップに出てくるのは (2010.06.16)
ということで、USB の4つの端子の、+5V, D+, D-, GND のうち、 D+ と D- に抵抗で分圧した電圧をかけるといいらしい。 iPhone の充電用電源は 5 V、1000 mA が目安だとか。 500 mA だとうまくいかないことがあり、それが抵抗を入れる理由。 「2V、2.8Vを入れるとUSBに接続したと騙すことができ」るんだそうな。
そのリンク先、
「iPhone 充電 回路」でググって2番目に出てくるのは (2010.06.16)
ここの記述では、D+ と D- を短絡させている。 電源は Ni-MH充電池×4本(またはアルカリ乾電池×3本)を直結。 上記の USB充電器の設計技法 | EDN Japan → 充電器の検知 の 「図3 USB充電専用器の検知回路の構成例。充電専用器では、USBコネクタのD+端子とD−端子の間が短絡されている。」 に該当すると思われる。
グーグルの3番目以降のリンク先は知りたい情報から離れていくような気がする。 ということで、次のような回路で試作してみることにする。
iPhone 3GS 充電器:
三端子レギュレータで 5 V にして、D+とD-をショートにする基板(というほどでもない)を作成。
試してみると、放熱板が熱くなるが、指で触れる程度(なので概ね大丈夫な発熱)。 出力電流(iPhone 充電電流)は 440 mA 位。
iPhone をスリープモード、電池 50 % で接続すると充電状態になったが、 80 % くらいで「△ このアクセサリは充電には対応していません」になる。 これは、ニッカド側の残量がほとんどなくなって電圧が降下したため。 iPhone 自体は 4.6 V くらいに低下しても充電を続けようとする。 使用しているニッカドは古くて劣化しているはずなので、新品ならもっと充電できたはず。
iPhone を高負荷の動作状態にしても充電はできていた。 画面最大輝度、GPS アプリや AR アプリを起動したような状態。 この場合も充電電流は 440 mA 程度とかわらない。 しかし、iPhone の電池残量はほとんど横ばいになる。